■ 2006/12/04 みんなの酒仕込み
みんなの酒の仕込みが始まりました。私も来週蔵元に伺う予定でおりますが、一足先に見学に行った *秘密諜報員*によるレポートをご覧ください。

--- みんな酒 報告第壱号 ---

・6:00水麹
・8:30蒸米があがる
・8:40純吟の麹米引き込み
・8:50みんなの酒酒母掛け米放冷
・8:55酒母仕込完了

仕込蔵のところで放冷。蔵の気温は約4度。今年一番の寒さの中でした。
肩に担げる大きさのかご3つぶん。スコップで掘り出し2かご。とあとは敷居の布ごと掘り出して1かご。かごからあけて杜氏さんが木のヘラで広げてしばらくしてかえす。さらにもう一度広げてかえす。そのあとは蔵人さんと一緒に手で広げながらの放冷作業でした。
米は兵庫山田錦特等米。掛米34kg、そして麹はBタイプ「ダイヤモンド印」になったそうです。

--- 以上、報告終わり ---

Bタイプというのは「キレ重視のスッキリ系。常温〜燗までいけるが。熟成に日数がかかり、初めはやや渋いが長期熟成にいける。」というもの。正統派、硬派路線(^-^) コンセプト重視できましたね。そして特等米をおごりますか〜。くぅー豪勢な。

コンセプトの元いろいろなアイデアを出し、いよいよ造りがはじまりました。きっと蔵元はこのような心境でしょう。「ララァ、私を導いてくれよ」と。


決まっていること:
- コンセプト: 昔造りの正常進化
- 使用米 : 兵庫県産特等山田錦
- 精白  : 48%
- 使用麹菌: ダイヤモンド印
- 使用酵母: 熊本酵母(KA-1)
- あまり酸を出さない
- 麹により・味・香りを出す
- 協会9号プロトタイプ(熊本酵母)vs協会10号プロトタイプ(明利小川酵母)企画あり。同時期に酵母別で味わえるよう、ライバル酒を設定。

■ 2006/11/28 北の狼、南の虎
「北の狼、南の虎」といえば「野球狂の詩」の最高傑作として知られている回ですが(?)、この度 蔵元さんよりそんな燃える提案をしていただきました。「蔵元:今回は熊本酵母を使おうと思うのですが、もう一本 明利小川酵母で仕込んでみようと思うのです。」きゅーん(←私の胸の高まり)

解説しよう! 熊本酵母KA-1は協会9号という酵母の原型に近い種類。熊本のお蔵さんの酵母より分離されたもの。明利小川酵母とは東北の蔵元より分離された協会10号の原型なのだ。実力派若手蔵元が造る、渾身の山田錦。後に「西の9号、東の10号」と言われる吟醸酵母のプロトタイプを使ってガチンコ勝負という趣向なのだ。トドメはこのセリフ。「 昔造りが今回のコンセプトなので ”麹により・味・香りを出す”と言う原点にもどって麹造りをしたいと思います。」くーっ。

というわけで、本日のガンダム語録〜。「酵母の差が酒質の決定的な差ではないことを教えてやるっ」

決まっていること:
- 昔造りの正常進化
- 使用米 : 山田錦
- 精白  : 48%
- 使用酵母: 熊本酵母(KA-1)
- あまり酸を出さない
- 麹により・味・香りを出す

■ 2006/11/27 麹の種類
11/25の書き込みを見てくださった蔵元さんより、麹って奥深いんですよとメイルをいただきました。吟醸麹の代表的なものでも5〜6種類、麹全体ではおそらく用途に合わせて30種類くらいあるのではないかとのこと。目指す酒質に応じて温度経過と破精の具合でチョイスするのだそう。 

■ 2006/11/26 趣旨説明追加
趣旨説明のページを設けました。ぜひ、ご一読ください。http://www.higuchi-m.co.jp/prod/sake.htmlshapeimage_2_link_0